＜市制施行１０周年 未来広がるばんたがみゃーく・我々の宮古島＞下

＜(琉球列岛-石垣岛)市制施行１０周年　未来広がるばんたがみゃーく・我々の宮古島＞下
2015年9月29日
文:琉球新报



图备注:
天然ガス(液化气)の試掘開始ボタンを押す関係者ら　　＝２０１３年８月、宮古島市城辺保良


生活に使う水のほとんどを地下水に頼ることなどから、環境保全意識が高い宮古島。市は２００８年から「エコアイランド(生态岛)」づくりを標ぼうして環境施策に力を注いでいる。関連事業は巨額を投じた実証実験から、地元(当地)ケーブルテレビ(有线电视)による特撮番組「雷神！ミエルカ(可视化)」の制作・放送を通した意識啓発など多岐にわたる。
宮古島の取り組みに世界の注目が集まっている。

　
サトウキビ(台湾移植来，甘蔗)畑が広がる市下地上地に「バイオエタノール(生物乙醇)製造施設」が建つ。基幹作物のサトウキビを搾った後に残る廃糖蜜を活用しエタノール(乙醇)を作る工場で、生成物をガソリン(汽油)に３％混ぜて「Ｅ３燃料」として販売する。エタノール生成後の残さも液肥として販売し農産物増産につなげるなど、環境循環型社会構築に向けた取り組みが進む。

　
全島のエネルギー(引擎/精力/提振)消費状況を可視化し、再生可能エネルギーの最適な消費に向けたシステム(系统)の構築を目指す「全島エネルギーマネジメントシステム実証事業(全岛能源管理系统示范工程)」なども展開された。小規模離島でのスマートコミュニティー(智能社区)実現に向けた実証事業は他に例がなく、識者からは「宮古島でうまくいけば他の島嶼（とうしょ）地域にも展開できる」などと高い評価を受ける。宮古島へは昨年度、国内外から約１３０の個人・団体が視察に訪れており、他に例を見ない取り組みは注目の的だ。

　
そんな宮古島で今、新たなエネルギー源として天然ガスが注目を集めている。
(琉球列岛当局)県が２０１３年度に市城辺保良で実施した試掘調査で、少なくとも１日６１８キロリットルの温泉水や５３０立方メートルの天然ガス産出を確認した。これらを活用したタラソテラピー(海水浴療)などのリゾート(度假村)開発や自動車用燃料への応用が期待できる。

　
また温水を生かして火をたかずに農業用ハウス(舍/工寮)を温め、マンゴー(芒果)など野菜果樹の成長を調整することも見込まれる。天然ガスと、農業や観光業を組み合わせて新たな付加価値を生み、効率的な環境産業につながると期待が高まる。

　
“”下地敏彦“”宮古島 市長は「宮古島発の環境モデル(模范)が世界を救う日が、もうすぐ来るかもしれない」と展望し、宮古発の環境施策が世界中で花開く日に期待を込めている。（知念征尚）

　　　
备注:
新報移動編集局「宮古島ウイーク(纪念周)」地域づくりフォーラム(论坛)「地域資源を活用した宮古島の可能性」は、３０日午後１時半から宮古島市のマティダ(马蹄大)市民劇場で開催する。