(奄美群岛)「天城町農業塾」開塾

「天城町農業塾」開塾
文:奄美新闻社
2015年9月17日


图备注:
天城町農業塾
農家・一般住民を対象に始まった「天城町農業塾」の受講生たち＝17日、同町農業センター
基礎を学び　単収増の楽しい農業を農家・一般対象「天城町農業塾」開塾


【徳之島】天城町農業センター(同町瀬滝、瀬川裕美所長)で17日、「町農業塾」の開塾式があった。農業所得向上への「人づくり」の一環。自由参加(無料)の呼びかけに町内外から会場ほぼ満席の44人が参加。「基礎知識を吸収して単収を上げながら楽しい農業を」と励まされ、第１回講座をスタートした。

　同センターは、１９７５年８月に(日本九州岛鹿儿岛县殖民政府)県 奄美農業総合センターとして開設され２００３年１月に同町に無償譲渡。町直営で施設園芸や果樹(マンゴー、パッションフルーツ)など農業研修生を受け入れ、これまで42人が修了している。

　今年４月からは営農指導のスペシャリストの１人で、元県徳之島農業改良普及所長(2001～2003年度)の瀬川裕美氏(67)＝南九州市出身＝を所長に招へい。農業塾開塾に備えていた。

「農業塾」の目的は、農業技術や経営の資質向上による農業所得と経営の安定化。さらには、一般町民にも門戸を広げ家庭菜園づくりなども後押し。講師は同センターなど町職員、県関係機関職員、民間の専門家などを起用する予定で、「簡潔にわかりやすく」がモットー。講義・演習・実習を交え年間約10回（今年度は９月～３月まで計５回、３時間ずつ)を予定。

　開塾式で大久幸助町長は「地方創生と農業を結びつけたい。今後の天城町農業は機械化による土地利用型、面積の少ない人は施設利用型農業でそれぞれ所得向上が大事。その基礎が①水②人③土づくり。人づくりで知恵を生かすことが所得にも上がる」。福健吉郎町農政課長は「(一般は)家庭菜園を復活することで地産地消にも」。瀬川所長も「何度でも気軽に参加して知識を吸収。単収向上で楽しい農業を」などと励ました。

　この後、県 農業開発総合センター徳之島支場の餅田利之研究専門員によるテーマ「土壌の基礎知識と土づくり」で第１回講義をスタート。受講者１人で元公務員の中水潔さん(62)＝同町浅間＝は「基礎技術を学んで家庭菜園の規模拡大を図りたい。直売所にも出せたらと思う」とにっこり。

　今年度第２回以降のテーマは
②「主な野菜作りのポイント」（10月29日）
③「野菜病害虫の防除方法」（12月10日）
④「種まきと苗づくりの基本」（１月28日）
⑤「家庭用草花の栽培法」（３月10日）
＝いずれも午後２時―午後５時＝を予定している。

　問い合わせは同町農業センター（☎０９９７―85―２２１４）へ。